今週の一品:白ワインは、料理と同じものを
Osteria Notte 店主 — 黒沢 透
今週の一品は、ボンゴレ・ビアンコ。大ぶりのあさりを、にんにくと白ワインだけで蒸し上げます。
余計なものは入れません。あさりが開いた瞬間の、あの磯の香りを閉じ込めるのが仕事です。合わせる白ワインは、酸のしっかりしたものを。料理に使うワインと同じものをグラスでお出しするのも、ささやかなこだわりです。
厨房を離れない、という決めごと
やむを得ない場合を除いて、私は一日中、厨房から離れません。仕込み、火入れ、仕上げ、片付け——やることは次から次へと出てきますし、どの工程も誰かに任せきりにはできないのです。ひとつ気を抜けば、その日の一皿が台無しになる。仕入れた食材の状態も、火の入り具合も、最後の盛り付けも、自分の目で確かめないと気が済みません。
だから、ここにいなければならない。店を開けている間は、厨房にいる。それが私の決めごとです。手間でも、面倒でも、そうするべきなんだと思っています。今日もまた、火の前で一日が終わります。